全タイプ共通
問題点を簡潔にまとめる。
- A-1. 旋回速度が致命的に遅くてストレス
- A-2. 上下を向いても旋回速度が遅いままでストレス
- A-3. 移動方向がデジタルでストレス
- A-4. バック走行が入力しにくくてストレス
- B-1. ジャンプの前後に一瞬静止するのがストレス
- B-2. ローラー走行の前後に一瞬静止するのがストレス
- B-3. そもそもローラー走行が自動停止するのがストレス
- C-1. 主砲をいちいちリロードさせられてストレス
A-xとB-xは自由な操作を妨げられることに、B-3とC-1は煩わしい操作をさせられることに起因する。操作が複雑だとかそういう理由で生じるストレスではない。それは絶対に違う。
ただし、A-1・2に関しては、オンライン対戦に対応する為の仕様変更とも考えられ、必ずしも悪いとは言い切れない。個人的にはもう少し早く旋回できても罰は当たらないと思うが…。
尚、ボタン配置自体はそう悪くなく、その点でのストレスがないことは長所であろう。
もう一つ、今回から導入された、滑空中にスティック操作で飛行速度を調節できるシステムは、リアリティとゲーム的実用性の両立を成功させており、評価すべき点として挙げられる。こういう素晴らしい操作が取扱説明書に載っていないのは意味不明と言う他ない。
ただ、滑空中のスライド移動ができないのは大いに不満が残る。
A・Bタイプ
この辺に操作説明図入る予定
HALOやレインボーシックスといった一般的なFPSと同様の操作系統である。簡単に言うと「照準しながら横に移動する」ことの多くなる操作であり、「前(後)に移動しながら照準する」というガングリフォンシリーズ(ブレイズも含まれる)の操作とは正反対である。
操作がFPSであるが故に戦闘時の機動もFPSのようになることが多く、特にネット対戦などにおいてはHIGH-MACSがジグザグ走行や円周運動を行いながら砲撃戦を展開するという悪夢のような光景が、ほぼ当たり前のように見られる。
だが、他の一般的なFPSと比較した時、アライドストライクには致命的な弱点がある。コクピット視点でプレイした場合、自機を思うように動かせないことが頻繁にあるのだ。AWGSの車体(=下半身)は人間の身体よりも旋回が遅く、従って、移動中に急旋回で反転しようとスティックを傾けても、操作が進行方向にすぐさま反映されるとは限らない。それどころか、あらぬ方向へ歩いてから目的の方向へのそのそ動き始める――なんていう恐ろしい状況もしばしば発生する始末である。自機の操作がままならないのはこのゲームでは致命的であり、大いにフラストレーションが溜まる。
これを回避するには、コクピット視点を諦めて後方視点でプレイするしかない。こうすれば挙動を常に把握でき素早い対応が可能になるが、コクピット視点を放棄した時点でガングリフォンとしては終わっていると言わざるを得まい。あるいは、コクピットにいながら車体の動きを“解読”できるようになるまで練習するという手もある。しかし、自機の挙動を“解読”させようとする時点で、ゲームとして終わっている(私が思うに、癖を掴むとかの次元の問題ではない)。
加えてこのA・Bタイプでは、ローラー走行及びジャンプ飛行中に横を向くことができず、弾を撃てるのは正面だけとなる。「ローラー走行しながらの爽快感溢れる旋回戦」とか「ヤークトパンターとの緊張感溢れる空中戦」とかを求める向きはC・Dタイプを使うしかないのである。絶対にガングリフォンとして間違っている。
取っ付きやすい操作であることは否定しない。しかしながら、この操作系統をメインにするのであれば、ゲーム名に『ガングリフォン』と冠する必要は皆無、絶無である。『THE メカFPS』とでも題せば宜しい。
C・Dタイプ
上半身と下半身を左右のスティックで独立して動かすという斬新な操作方法。上半身と下半身を同時に回すことで素早い旋回ができる点、ローラー走行中・ジャンプ滑空中の上半身旋回などができる点で、A・Bタイプと比べれば自由度が高い。しかしあまり操作しやすいとは言えない。
どちらに進んでいるのか判りづらい。レーダー画面は役に立たないし、画面上部の計器は凄く見にくい。上半身の正面点回帰がないのも使いづらい。
サターン版だと、Lボタンによる上半身旋回で、限界点まで照準を移動するとそこからシームレスに下半身を含めた機体全体の旋回に移行したわけだが、アライドストライクでは限界に達した照準はそこで停止し、あとは下半身の移動をスティックで行うしかなくなる。問題は下半身の旋回速度がデジタルなことで、これでは照準の細かい調整はできない。
C・Dタイプはサターン版にやや近い感触が得られる為、逆にサターン版より劣る部分が目立つという欠点もある。
参考
――では、ゲームのテイストも同様に。
土橋■基本的なシステムは、従来のものを踏襲してます。
:ドリマガ2004年7月9・23日合併号から引用
――では、具体的な開発体勢というのは?
山口■今回はあくまで弊社は販売・監修という立場で、直接制作作業には携わりません。「ガングリフォン」の良さをもっとも理解しているのは、土橋さんをはじめとするゲームアーツですから、下手に細かいことに口出しして現場を混乱させたくはないですからね。ただし、販売・監修の立場としての意見やアドバイスはキッチリださせてもらっています。うちのクオリティチェックは厳しいから、土橋さんも大変だと思いますよ(笑)。
:ドリマガ2004年7月9・23日合併号から引用
東京ゲームショウにて話したところでは、土橋氏はサターン版の雰囲気を目指している印象を受けたのだが、それが何故こうなってしまったのだろう…。
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