ガングリフォン ~ザ ユーラシアンコンフリクト~GUNGRIFFON THE EURASIAN CONFLICT
- 開発
- ゲームアーツ
- 販売
- ESP
- ハード
- セガサターン
- メディア
- CD-ROM
- ジャンル
- 3Dロボットシューティング
- プレイ人数
- 1人
通常版
- 発売日
- 1996-03-15
- 価格
- 5,800円(税抜)
- 型番
- T-4502G
サタコレ版
- 発売日
- 1998-03-12
- 価格
- 2,800円(税抜)
- 型番
- T-4509G
体験版
- 発売日
- ―
- 価格
- ―
- 型番
- ST-4502G
『ガングリフォン』シリーズの概要・世界設定と、各作品および関連商品の情報をまとめています。(文中敬称略)

ガングリフォンシリーズは、ゲームアーツが1996年から展開した3Dアクション/シューティングゲームのシリーズである。二足・多脚式の装甲歩行兵器であるAWGSが、戦車や攻撃ヘリなどの現用兵器とともに戦う近未来の戦場を描く。
第1作『ガングリフォン ~ザ ユーラシアンコンフリクト~』と第2作『ガングリフォンII』はセガサターンで発売され、その後PlayStation 2用『ガングリフォン ブレイズ』、Xbox用『ガングリフォン アライド ストライク』が制作された[1][2][3][4]。
「ガングリ」「GG」(シリーズ全般)、「GG1」「初代GG」(第1作)、「GG2」(『ガングリフォンII』)、「GGB」(『ガングリフォン ブレイズ』)、「GGAS」(『ガングリフォン アライド ストライク』)などの通称がある。
シリーズを通じてプレイヤーが主に操縦するのは、HIGH-MACS(High-Mobility Armored Combat System=高機動装甲戦闘システム)とその発展型である。HIGH-MACSは、従来型のAWGSが持つ不整地踏破能力に、ローラー走行とジャンプ・飛行の能力を加え、攻撃ヘリのような三次元機動を可能とした最新鋭の兵器である。
異常気象
ABNORMAL WEATHER食糧危機
FOOD CRISISエネルギー危機
ENERGY CRISIS21世紀初頭。
世界は汎ヨーロッパ連合(PEU)・アメリカ自由貿易地域(AFTA)・アジア太平洋共同体(APC)・アフリカ統一機構(OAU)の四極に分裂していた。政治経済の対立。
そして、世界各地に頻発する局地紛争。豊かな緑の大地は、今はもうない。
第1作から『ブレイズ』までの舞台となっているのは、異常気象、食糧不足、民族・地域対立によって国際秩序が崩れた近未来である。世界はアジア太平洋共同体(APC)、汎ヨーロッパ連合(PEU)、アメリカ自由貿易協定(AFTA)、アフリカ統一機構(OAU)という地域ブロックへ分かれて激しく対立している[5]。第1作と『II』では、こうした対立がエスカレートして2015年(発売当時からは約20年後の近未来)に勃発した第三次世界大戦を戦う。プレイヤーは、日本外人部隊のHIGH-MACSパイロットとなり、世界各地で様々な任務を命じられる。
AWGS(後述)を中心とした架空兵器には、用途に応じた構造と、開発・配備に至る背景が設定されている。第1作と『II』で監督を務めた宮路武は、用途を突き詰めた機械には固有の魅力が現れると述べ、「私は兵器をカッコいいと思う。だからこそガングリフォンシリーズを作っているのだ」と記している[6]。
架空兵器の設定においては、現実の技術から無理なく想像できる「リアルっぽさ」が重視された。世界設定を担当した岡田厚利は、『グレートメカニック2』のインタビューで「あくまでこのゲームのキモはやっぱり“リアルっぽい”」「嘘なんだけどリアルっぽい」と表現している[7]。
実在兵器と架空兵器の選び方にも、この「リアルっぽさ」という方針があらわれている。敵の対空兵器としてプレイヤーを苦しめるADATSは、制作当時最新鋭だった兵器である。米軍の偵察・攻撃ヘリRAH-66コマンチと、対戦車兵器LOSATは当時まだ開発中であり、将来の実用化が見込まれていた。第1作のオープニングで交戦する90式戦車改とレオパルト3は、既存の戦車の自然な延長線上にある、架空の発展型として登場する[8]。このように、実在兵器、開発中の兵器、架空の発展型、そして完全に架空の兵器であるAWGSを同じ場に混在させることで、近未来の戦場の風景が構成されている。
1996年3月15日に発売された、セガサターン用のシリーズ第1作[1]。各地に投入される日本外人部隊のHIGH-MACSパイロットとして2015年の第三次世界大戦を舞台にした8ミッションを戦う。リアルなグラフィックとゲーム性、硬派な世界観が評価され、熱狂的なファンを生んだ[9]。国内では約20万本を売る大ヒットとなった[10]。
1998年4月23日に発売されたセガサターン用の続編[2]。第1作とは異なる第三次世界大戦のミッションで、HIGH-MACSの後継機HIGH-MACS IIを駆って戦闘を行う。VS. BATTLEモード、SURVIVALモードが加わり、兵装・僚機・登場機体の選択が可能になるなど、プレイの幅が大きく広がった。対戦ケーブルを使った2人対戦・協力プレイにも対応。
ゲームアーツとカプコンが手を組み、PlayStation 2へプラットフォームを移した、2000年8月10日発売の第3作[3]。第三次世界大戦後も地域紛争が続く世界を舞台に、日本外人部隊のHIGH-MACS IIIで各地を転戦する。左右のアナログスティックを使うFPS方式の操作に改められ、補給などは戦場に配置されたアイテムボックスを回収する仕組みになった。
2004年12月10日に発売された、Xbox用の第4作[4]。世界観は前の3作とは連続していないようで、2024年にアジアで勃発した紛争を舞台とする。Xbox Liveによるオンライン対戦と協力プレイに対応し、対戦では最大8人が参加できる。
以下は、第1作、『II』、『ブレイズ』が共有する2015年の第三次世界大戦と、その時点で運用される兵器の設定である。
『ガングリフォン』の世界では、2003年に欧州連合へ北欧・東欧・ロシアが加わり、汎ヨーロッパ連合(PEU)が成立した。2005年にはアメリカ大陸を一つの経済圏とするアメリカ自由貿易協定(AFTA)が発足し、2006年にはアフリカ統一機構(OAU)が全アフリカを包含する地域機構へ拡大する。2008年には中国を含むアジア諸国がアジア太平洋共同体(APC)を結成した。これらの成立によって、世界は四つの地域ブロックが並立する多極構造となった。各陣営は域内の食糧、資源、市場を確保しようとするが、異常気象と砂漠化による食糧生産の低下、長期不況、民族対立が軍事衝突を拡大させてゆくことになる[5]。
第三次世界大戦は、特定の国家や独裁者の野心ではなく、時勢の成り行きによって各陣営が追い込まれた戦争として設定された。世界設定を担当した岡田厚利は、「気をつけたのは悪者を作らないようにしたこと」「独裁者が突然現れて『世界を征服するのだ』というのはやめようと。これは、国家や人間が悪いのではなく、世界全体がそうならざるを得なかったということにしたかったためです」と説明している[11]。
プレイヤーは日本外人部隊の機動対戦車中隊の一員としてゲームが進行する。日本外人部隊は、日本が海外派兵を行うための奇策として、2010年に創設した軍事組織である。創設の直接の契機は2008年の第二次中越紛争だった。このとき、日本は憲法第9条を盾に出兵を拒み、APC軍への資金供出にとどめたため、APC参加国の反発を買った。2009年には中国が日本へ憲法改正を要求し、同年、憲法第9条の改定とともに日本外人部隊が設置されることになった[12]。
日本外人部隊の第501機動対戦車中隊は、2014年3月18日、北海道・東千歳で創設されたHIGH-MACS部隊である。作品タイトルの「ガングリフォン」は機体名などではなく、主人公がおもに所属する同中隊の愛称である。機動対戦車中隊は攻撃ヘリ部隊を改編したもので、中隊本部と2個飛行隊からなり、各飛行隊には8機のHIGH-MACSが配備される[12][13]。
AWGSは『ガングリフォン』の世界で活躍するロボット兵器の総称である。AWGSとはArmored Walking Gun System(装甲歩行砲システム)を略したもの。これは民生用の荷物運搬・土木用歩行マシンを軍用化した、二足・多脚で移動する陸戦兵器で、米軍のM16やM15ランドクラブを起点として各国軍に普及した。装甲車や戦車では対応しにくい岩場、瓦礫、森林などでも行動できる不整地踏破性能を有する。弱点として、脚部が支えられる重量には限界があり、戦車のような重装甲を施すことはできない[13]。
第1作でプレイヤーが搭乗するHIGH-MACS(高機動装甲戦闘システム)は、合弁会社MDM(マグダネル・ダグラス・三菱)社により日米共同で開発された第2世代のAWGSであり、日本では12式装甲歩行戦闘車として制式化された。機体はガスタービンで発電し、電動アクチュエーターで腕と脚を動かし、足底タイヤによるローラー走行も可能である。最大の特長は、背部のガスタービンエンジンの推力と脚部の跳躍力を併用することで、限定的ながら飛行性能を得ていることにある[13]。
なお、機動力と引き換えに重装甲を持ちえないHIGH-MACSは、戦車との正面戦闘を想定した兵器ではない。岡田は、「ハイマックスは8メートルの身長で重量は25トンしかない。それに比べて、戦車は6メートル前後の長さで重量は60トンくらいあるんですよ。まともに撃ち合ったら絶対に負けます」と明言している[7]。
このHIGH-MACSの活路は三次元機動すなわち飛行にあり、岡田によると、「ゲーム的な問題でかなりそうじゃなく見えていますが、基本戦法はローラーダッシュしてスピードをつけて、ジャンプしてヘリのような3次元機動の動きをしながら戦車へ攻撃を行うというのがハイマックスという兵器のコンセプト」である。〝戦場の王者〟たる攻撃ヘリのような機動能力と攻撃力を持ちつつ、地上部隊とともに留まって戦場を支配し続ける能力をも兼ね備えていることが、HIGH-MACSを特徴づけている[7][13]。
本シリーズは、各ゲーム雑誌のレビューで高得点を取るなど、国内外で高い評価を受けてきた。特に、第1作は『Electronic Gaming Monthly』誌の「Game of the Month」に選ばれたほか、『GameFan』誌で1996年の「Simulation Game of the Year」に輝いた。後年には『ゲーム批評』の「サターンベストゲーム100」でシューティング部門第9位に選出されている。
下表には各媒体のスコアをまとめた。複数の評者によるクロスレビューは評者別の点数を記した。また、総合点なしで項目別に採点した媒体はそれを示した。
| レビュー結果 | |||
|---|---|---|---|
| 媒体の国籍 | 媒体 | GG1 | GG2 |
| 週刊ファミ通(クロスレビュー) | 8・8・8・7/各10 | 8・8・8・7/各10 | |
| セガサターンマガジン(クロスレビュー) | 9・8・7/各10 | 7・8・7/各10 | |
| Electronic Gaming Monthly(クロスレビュー) | 8.0・8.5・8.5・8.0/各10 | — | |
| GameFan(クロスレビュー) | 95・93・90/各100 | — | |
| GamePro | 操作4.0、グラフィック4.0、楽しさ4.5、サウンド4.5/各5 | — | |
| Next Generation | — | ||
| GameSpot | — | 7/10 | |
| Mean Machines Sega | 88/100 | — | |
| Official Sega Saturn Magazine | 88/100 | 94/100 | |
| Edge | 5/10 | — | |
| Computer and Video Games | 3/5 | — | |
| Maximum | — | ||
| Consoles + | 91/100 | 85/100 | |
| Joypad | 90/100 | 5/10 | |
| Player One | 92/100 | — | |
| 受賞 | |
|---|---|
| 媒体 | 受賞 |
| GameFan | 1996年「Simulation Game of the Year」 |
| ゲーム批評 | 「サターンベストゲーム100」シューティング部門第9位 |
なお、各評価の出典については、それぞれ「GG1詳細解説」「GG2詳細解説」ページを参照されたい。(GGB・GGASについては情報収集中。)
第1作のミッション1「ハリコフ降下作戦」では、降下直後、先行する9式が開始直後に爆発炎上し(難易度NORMALの場合)、そのタイミングで何かを叫ぶ味方の通信が入る[14]。この台詞をめぐっては、「がんばれぇ~!」ではないか、「かんざきぃ~!」と呼んでいるのではないかなど、ファンの間で憶測されてきた。『II』のミッション1でも、主人公機が降下するとすぐにC-17が撃墜され、同様の叫び声が聞こえる[15]。二作品連続で戦死したことから、『マクロス』シリーズの柿崎との関連もよく取り沙汰される。
この台詞は「かしわぎぃ~!」と言っていたことが、『セガサターンマガジン』の連載「日本外人部隊広報課分室」のお便りコーナーで明かされた。質問に答えたゲームアーツの小川陽平は「某宇宙戦艦の加藤君みたいなもんですな」としており、『宇宙船艦ヤマト』シリーズの加藤三郎を念頭に置いているようである[16]。なお、関連は不明だが、スタッフロールには同じ名字のスタッフがいる。
『II』の敵エースパイロットであるミハイル・ハルトマンは「黒いチューリップ」の通り名で呼ばれる。また、その名の通り、ミッション2で乗るストゥームパンターの肩部と、ミッション8で乗るヤークトパンターの上半身のノーズ部分には、黒いチューリップのような塗装(パーソナルマーク)が確認できる[15]。この人物名とマーキングは、第二次世界大戦の二人のドイツ軍人を思わせる要素が組み合わされている。
まず、姓の「ハルトマン」と黒いチューリップの塗装は、ドイツ空軍の戦闘機パイロット、エーリヒ・ハルトマン(Erich Hartmann)を明白に下敷きにしている。エーリヒはメッサーシュミットBf 109で352機撃墜を記録したという、大戦中で最多の撃墜数を誇るエースパイロットであり、機首に描いた黒いチューリップ形のマーキングでも知られた[17]。
もうひとつ、名の「ミハイル」と姓末尾の「マン」を合わせた響きは、武装親衛隊の戦車指揮官ミハエル・ヴィットマン(Michael Wittmann)を連想させる。ヴィットマンはティーガーIを指揮し、1944年6月のヴィレル・ボカージュの戦闘で英軍へ大きな損害を与えたことで知られる[18]。
『II』のブリーフィングで聞こえる、ドイツが日本向けに流しているという厭戦放送「ベルリン・リリィ」は、明らかに「東京ローズ」のパロディだと思われる。一部のミッションでは、番組のおしゃべりの背後に「リリー・マルレーン」をアレンジした音楽が聞こえる。新山志保が声を担当するこのDJについて、放送内でも父親がドイツ人、母親が日本人だと明かされるが、「日本外人部隊広報課分室」のお便りコーナーでは小川陽平が次のように答えている。
「詳細な経歴は一切不明ですが、日系ドイツ人で大学生らしい。 PEUドイツの厭戦放送のDJには、オーディションにみずから参加したようです。ちなみに、ベルリン・リリィというのは番組のテーマソングにリリィマルレーンをかけることから、そう呼ばれるようになりました」[16]
同じお便りコーナーで小川は、ミッション8の「12時か、ラジオを付けてもいいかい」にも元ネタがあると答えている[16]。関連は定かでないが、映画『頭上の敵機』には、ベルリン発の米軍向け厭戦放送「Lord Haw-Haw」を聞き、米軍将校がその内容に納得する場面がある。同作の原題は『Twelve O'Clock High』である[19]。
公式シリーズは2004年の『アライド ストライク』を最後に途絶えたが、その後もファンによる二次創作は続いた。
情報が豊富で信頼性の高いガイドブック。ゲーム攻略に徹していて、ほぼ設定資料はない。どこかで聞いたようなオリジナルキャラクター「不様真」の日誌もある。
ゲーム攻略のほか、設定資料も。『ハイパーガイドブック』と比べると攻略はやや薄いようだが、意外とここにしか載っていない設定資料があり、あなどれない。
公式設定資料集。詳細な世界設定、AWGSの開発史、スタッフインタビューなど、ここにしかない情報が満載。
『ガングリフォンII』唯一の攻略本。攻略面ではやや物足りなさが残る。HIGH-MACS IIの図面など、設定面が充実。
『ガングリフォンブレイズ』唯一の攻略本。フォルクスパンター、サティロスといった新登場の機体だけでなく、GG2からいるストゥームパンターやブルータルクラブIIの設定画はここにしかない。設定資料パートもあるが、誤脱字が多い。
作曲は武内基朗(たけのうち・もとあき)。ゲーム中のBGMとはアレンジが異なる。残念ながら現在は入手困難。
作曲はT's MUSIC。こちらも現在は入手困難。
最後の「マグカップ」を除き、いずれも『ガングリフォンII』のグッズとして配布・発売されたもの。ゲームアーツ公式ホームページのオンラインショップでも販売されていた。
「第501機動対戦車中隊正式キャップ」の設定で制作されたもの。
前期型と後期型の2種類があり、東京ゲームショウで販売された前期型は「501」の刺繍が赤、ショップ販売の後期型は黄色。
これ以外に、第501機動対戦車中隊(501th MACS)・第1空中機動師団(1st AMD)のエンブレムが入ったステッカー、キャップの柄と同じ「501 MACS」の柄の横長ステッカーがある。
コンテスト上位者などに配付された非売品。公式タイムアタックコンテスト上位入賞者30名、セガサターンマガジンのプレゼント2名、ファミ通のコンテスト入賞者2名に贈られた。
CWU-45/Pフライトジャケットをベースに、左肩へ第1空中機動師団徽章、左胸へ日本外人部隊徽章、右胸へ第501機動対戦車中隊徽章、右肩へAPC徽章を配置。